子宮筋腫症?{?l???[??PDF
「子宮筋腫手術まで >>> 2007年2/15〜7/11現在]
レポートNo.122

M.Kubota(38歳)
●子宮筋腫診断と治療の道のり
2002年2月上旬、33歳で子宮筋腫と診断されました。MRI画像には大小複数の筋腫が映っており、7cm大が一つと、2〜3cm程のコブが複数連なっている状態でした。

検査目的で受診した筈の近隣の病院で、唐突に手術へ向けて話が進行していました。一度冷静になって選択の余地がないか、自分の頭で理解したいと思い「実家に戻れと親に言われた為、近くの病院に通いたい」と担当医に伝え手術の話を打ち切り、MRI画像を持ち帰りました。その時、処方されたホルモン剤にも抵抗があり一切手をつける事はありませんでした。

その後、別の婦人科で診断を仰ぎますが「子宮を残す事はまず不可能」、「妊娠希望なら、(全摘の前に)いつ子供を産みたいか、今年か来年かプランを立てる事」と、きっぱり言われました。将来に子供の青写真などなかった私は、唖然としてしまいました。

私は元々、現代医療のモラルや医師の技量に対する不信感が強く、手術には激しい抵抗がありました。パーツのように臓器を簡単に切り捨てる、輸血、感染、、、と、ネガティブなイメージばかりがつきまとったからです。ホルモン療法も同様に論外でした。

私は、あてのある民間療法を試してみる事にしました。自覚症状が薄く、体形にも全く響いていなかった為、手術をせず、うまく悪い症状を抑えながら付き合うという選択をしたのです。治療を始めて半年少々は体調はぐんぐん良くなり、お腹のしこりも存在感が無くなっていくようでした。毎日の駅の階段も上り坂も、全く苦にならなくなりました。併せて中医学関係のお医者様に治療に併せ処方してもらった漢方も飲むと相乗効果もあり一層体調が良くなっていくのです。

しかし急激に仕事が忙しくなり、責任も重くなっていくと残業もストレスも劇的に増していったのです。体調も一進一退を繰り返すようになりました。その都度、かかりつけの民間治療で不具合をリカバリーし、何とか体調維持していまいしたが、少しずつ生理も貧血も重くなり回復しなくなっていきました。当時、会社や家族間でトラブルや問題に見舞われる事が度々あり、何かある毎に下腹部がぐっと硬く張り貧血の度合いが増していきました。気づくと治療よりも症状の悪化が上回るようになっていました。民間療法の先生からは、「あなたの場合は(進行性だから)難しい。閉経までは長すぎる。パートナーの事も考え手術をした方が良い。」と窘められました。2005年には食欲が無くなる一方で、少量の食事も消化が悪く深夜に胃痛や嘔吐を繰り返すようになっていきました。それに反し、筋腫は大きく膨れ上がり持っている服のウエストはどんどんきつくなっていきました。体調が悪い日は下腹部が張り腰痛にも悩まされるようになりました。

広尾メディカルの事はインターネットで知っており、自分の中では最終的な切り札だという思いがありました。それなのに会社を退職してから約半年程も悩んだのは、最終手段のこの場所で、手遅れと診断されたらという不安からでした。貧血症状も末期で、筋腫も見た目にわかる程大きくなっている。子宮を残す残せないなどという選択肢など自分にはあるのだろうか。自分の体力で手術に耐えられるのだろうかと。

2007年2月、パートナーに付き添われ、広尾メディカルへ。斉藤先生の診察後、入院中の患者さん達とお話させて頂きました。子宮筋腫と診断され、5年が経過していました。今まで何をしていたのだろう。しかし、地方から来たという入院中の患者さんの一人の方は、「(5年経過)でも、今ここに来れたのだから」と言ってくださり、心底ほっとしました。その後、簡単に手術に踏み切れず、6年も7年も迷ったり様々な民間療法や健康食品を試したりという方々とも出会い、自分だけではないのだと思いました。不安を抱え、納得できる医療を求め、鬱々と悩みここに辿り着いている女性が大勢いるのだなと感じました。

なお、私の場合、貧血による消耗がひどく鉄剤を飲んでも効果がないという状況で手術に耐えられる体力がるのか心配がありました。けれどその時広尾のサロン(?)に居合わせた栄養管理士(ディレクター)の女性と出会い、分子整合栄養医学に基づいた栄養療法という方法で手術までに体力と自信をつける事ができました。本来であれば、私の貧血の度合いだと、貧血対策で即輸血が必要な状態だったということなので、本当にラッキーでした。

*** 広尾メディカルクリニック***
手術後は貧血も改善され貧血対策の必要性はなくなりますが手術前あまりにも血色素の値が低く手術にリスクを伴うため6月25日の手術に向け貧血の治療をお願いしました。


●貧血対策について
  • 2月19日
    検査(Hb2.7)については、前例がなく常軌を逸する数値であったため、検査機関からKクリニックに確認の連絡が入りました。
    Kクリニックでは、入院及び輸血が必要な事態としながらも、Hb4.0がサプリメントの摂取により改善した事例等も鑑み、医師や管理栄養士の方々の検討により、サプリメントと生理コントロール(ピル)による治療を決定して下さいました。
    ドクターより、重症な貧血状態であるため、安静に過ごすようご指示を頂きました。また、検査時に採取する血液も貴重なため、次回検査まで2ヶ月のスパンをおく事となりました。

  • 2月20日
    よりサプリメント摂取を開始、2月22日よりピル服用を開始しました。
    最初の1ヶ月は、自覚症状も血液検査データにも劇的といえる改善が見られました。

    ≪ 2月20日〜3月19日までの自覚症状 ≫
  • 2月24日
    頬や唇と口の周囲のひどいしもやけ状態が治ってきた。
  • 2月25日
    朝からキッチンに立ち、自分の朝食を作れるようになった。これまでは、朝は体が思うように動かず、1日1食(夕食)を作るのが限界だった。
  • 2月26日
    日常的に苦しかった呼吸が楽になったのが分かった。ピル服用4日目で生理を抑制する。お腹の張りも緩和。この頃、家族からも顔色が良くなったといわれ、真っ白だった唇や爪、手の平に、ほんのりと色が差してきた。
  • 3月6日
    歩いて外出。200〜300m程先のバス停まで息も上がらず、ゆっくりだが歩くことができた。
  • 3月7日
    自宅と駅を徒歩で再び往復する事ができた。
  • 3月8日
    池袋まで外出することができた。気付くと、食欲も出てきて、よく眠れるようになっており、昼夜のメリハリがはっきりとした生活になった。
  • 〜3月19日
    酢、レモン等の柑橘、梅干のように酸味の強いものを病的に渇望しなくなった。これまでは、中毒のように食べたくなり、空腹時は酸味のあるもの以外は、食欲がほとんどわかない状態で、空腹が落ち着くと、ガリガリと氷が食べたくなったが、これも気付くと全く食べたくなくなっていた。

以後、4月28日の検査まで順調に経過を辿り、4月28日にはHbは12.3まで上昇しました。サプリメントを飲みなれるまでには、多少時間がかかりました。プロテインはお腹が張り、2月22日、24日、25日、28日〜3月5日、3日、10日の夜から深夜にかけては、胃痛と胃の不調が続く等の症状があり大変でした。プロテインについては、食前に摂取し、食事の量を調節する事で慣れていきました。サプリメントについては、可能な限りカプセルを外して摂取することで、胃痛の頻度は減少傾向を辿りました。 貧血が改善され、時間が経過するにつれ、胃も丈夫になってきたのか6月には胃痛もほぼなくなりました。

5月1日〜6月25日は、生理出血のコントロールがままならず、Hbを保つのに苦労しました。
4月28日、2月22日から連続してピルを服用していたため、段々とお腹(子宮)が張り、先週まで止まっていたズボンのボタンが止まらなくなってきていました。
 
  • 5月1日
    生理周期による多めの出血があり、医師より出血後5日間はピルの服用を一旦中止するよう指示がありました。
  • 5月21日
    Hbが9.3まで落ち込んでしまいました。
  • 6月5日〜25日
    引き続きピルを服用していたが、出血が始まり、3cm〜7cmくらいのレバー状の血液が1日に数個、液状の血液と混じり出血(30cmのナプキン1枚弱)がありました。サプリメントについては、術前の仕上げ対策と生理出血対策を同時進行で進めたため、起床してから就寝まで1時間間隔で摂取しました。
  • 6月6日
    術前対策として、サプリメントを増量しました。
  • 6月10日
    サプリメントを摂取することにより、乾燥気味だった肌に弾力と透明感が出てきました。生理出血対策は、「流れ出た分を取り戻そう」と考え、自己判断にてサプリメントを増量しました。



●手術と手術後の経過について 〜7月13日現在
手術に際し、広尾メディカルクリニックの斉藤先生の技術はこれまでの実績から確信しており、自身でも栄養ケアで万全を期して参りました。しかし、この手術が世間一般で抱かれているイメージよりも難しいものである事も充分理解できたため、最悪の事態も覚悟をした上で手術に臨みました。

6月25日、子宮筋腫核出手術。(子宮筋腫1792g、内膜ポリープ6g、出血471ml、輸血なし、子宮保存)手術は子宮を保存し、筋腫と内膜ポリープも全て切除され、輸血もなく無事修了の運びとなりました。

手術は、呆気ないほどあっという間に終わり、アイマスクを外すと病室のベッドの上に寝かされていました。自分を苦しめ、命を左右するまでに成長した大きな荷物がもう無くなったんだ、という実感がまるでわかなかった程です。しかし、実際に入院し手術を受けると、斉藤先生の技術のすばらしさが大きな実感として残りました。

私の筋腫は、人頭大で、部分的に赤暗色に変成が見られました。
手術後、斉藤先生は「なぜこんな風になったの?」と聞いてこられましたが、後からその理由がこれであると分かりました。先生が作成して下さる術後記録のファイリング中の資料には、以下の一文が記載されており、先生がアンダーラインを引いて強調してありました。
「筋腫全体が壊死に陥り赤暗色を呈し」「出血、壊死、粘液性変成は平滑筋腫のみならず、平滑筋肉腫などの肉腫でもしばしば認められる変化でもあるので、こうした変化を呈する結節を認めたときは、多数の組織切片を作製して慎重に診断を下す必要がある」
Hb2.7という重篤な貧血が原因で、大きく膨らんだ筋腫そのものも閉塞されてしまい、栄養が行かず変成に至ったのでしょうか。取り出された塊は、組織検査に出されるとの事でした。

手術後、経過は順調でした。翌6月26日、歩行訓練開始。6月28日には入浴もし、しゃがむ姿勢をとる事もできました。入院中に食欲も食事の摂取量もほぼ通常に戻り、血圧も安定、熱や便秘もなく、明らかに栄養ケアの成果が出ている事が実感できました。

入院後半は、KYBのディレクターの方も度々お見舞いに来て下さったり、新しい患者さんを囲み体験談を話したり、斉藤先生や他の入院患者さん達と一緒に食事したり、と賑やかで楽しい時間を過ごしました。

6月30日 土曜日 AM10:00、退院。斉藤先生は、「車の揺れより電車の揺れの方が体には良い。溝の口方面に住んでいるのなら、荷物は全て持ってもらい、駅まで歩き電車で帰った方が良い。」とおっしゃったので、夫と駅まで歩きました。まだ、外を歩く時はゆっくりとしたペースで、電車で座る時などは多少気を使いましたが、何とか溝の口まで電車を乗り継ぎ、駅と繋がっているデパートで軽くショッピングをし、ランチをとってタクシーで家路へと向かいました。

退院後は、1日も欠かさず外出し、ショッピングや食事を楽しんでいます。

7月2日、3日は、夫が不在のため、1人で近所のスーパーや薬局に買い物へ。

7月4日、電車を乗り継ぎ、広尾メディカルクリニックに消毒へ。斉藤先生は私の傷をご覧になり、「きれいに消毒できている」との事でした。帰りに川崎駅の中の大きなショッピングモールを3時間程探検し、夕飯の買い物を沢山し、自宅付近で軽食とお茶をして帰宅しました。

7月9日、渋谷でビルのガラス窓に映る自分の歩く姿をふと見ると、大股で他の通行人をスタスタと抜かして歩いていたのです。手術前は、貧血が改善されても、腹部は重たく、このように風を切って歩ける事はありませんでした。

7月11日、再び広尾メディカルクリニックで消毒の日。組織検査結果も出ており、赤暗色に変成していた組織もポリープも異常なしとの結果が出ました。

同日に手術した2人の女性とも再会し、帰路3人でランチをとりました。途中、1人が「私達、普通の道を普通に歩いてる!!最初はゾンビみたいだったのに!」と叫び、3人で大笑いしました。「抜糸したら、3人で横浜見物に行こうよ、山下公園が見たい。あと、回復祝いも。」 手術後10.8だったHbも、栄養ケアのおかげで順調に回復し、最近会う人からは「頬に赤みが差している」といわれるようになりました。

退院後、あっという間の2週間でしたが、日々ぐんぐんと回復していくのが分かります。手術後におぼつかなかった歩行が、まるで大昔の話のようです。来週、7月20日には抜糸の予定です。

2月15日 広尾メディカルクリニック受診
MRI撮影
子宮筋腫核出手術予約(6月25日)
2月19日 血液検査61項目 Kクリニック(貧血対策)
〔Hb2.7、フェリチン0.5、HT12.6、MCV61、MCHC21.4、TC96、HDL-C44〕
・中庸ピル処方(ブラノバール) ※2月22日より摂取開始
・サプリメント摂取 ※2月20日より摂取開始
3月19日 簡易血液検査 Kクリニック
〔Hb10.6、HT40.4、MCV94、MCHC26.2〕
4月28日 血液検査61項目 Kクリニック(貧血対策)
〔Hb12.3、フェリチン15.8、HT42.1、MCV100、MCHC29.2、TC166、HDL-C52〕
5月1日〜
5月8日
ピル服用一時中止(生理コントロールの為)
5月21日 簡易血液検査 Kクリニック
〔Hb9.3、HT33.9、MCV101、MCHC27.4〕 術前対策 ※6月6日より開始
・中庸ピル継続 ・サプリメント摂取
6月13日 広尾メディカルクリニック受診 手術前検査
〔Hb11.1、フェリチン22.3、HT35.1、MCV88、MCHC31.6、TC154、HDL-C39〕
6月25日 広尾メディカルクリニックにて子宮筋腫核出手術
子宮筋腫1,792g、内臓ポリープ6g、出血471ml、輸血なし、子宮保存 術後検査 〔Hb10.8、HT36.3、MCV91.2、MCHC29.8、TC154、HDL-C39〕
6月11日 組織検査(筋腫、ポリープ)異常なし
12月17日 術後半年経過 血液検査61項目(貧血対策) Kクリニック
〔Hb15.7、フェリチン50、HT47.4、MCV90、MCHC33.1、TC182、HDL-C46〕

各検査項目の解説
  • Hb(ヘモグロビン)
    赤血球に含まれる赤い色素タン白。赤血球は体の中に酸素を運ぶ役割があるが、正確にはヘモグロビンがこの働きをしている。赤血球は容器でヘモグロビンは中身といえる為、どちらが減っても貧血になる。
  • Ht(ヘマトクリット)
    一定量の血液中の含まれる血球の容積の割合。血球の殆どは赤血球で占められているので、ヘマトクリット値が減れば貧血が疑われ、増えれば多血症や脱水状態(血液の濃縮)が疑われる。
  • MCV
    赤血球1個当たりの平均容積(Ht、RBCより算出)
  • MCHC
    赤血球1個当たりに含まれる平均Hb濃度(Ht、RBCより算出)
  • フェリチン
    鉄の貯蔵および血清鉄濃度の維持を行うタン白。鉄の貯蔵状態を反映し、潜在性鉄欠乏の発見に不可欠な検査。フェリチンの役割は鉄を細胞内に貯蔵し、トランスフェリンとの間で鉄のやり取りを行って血清鉄を適切に維持している。
  • TC(総コレステロール)
    脂肪を作る成分として、またステロイドホルモンやビタミンDなどの原料としてヒトには欠かせない脂肪の一種である。血中のコレステロールは食物からの供給は3割に満たず、大半は体内(主たる臓器は肝臓)での生合成で供給される。
  • HDL‐C
    血管の内側にくっついたコレステロールを取り除いて肝臓に運び去る作用があることから善玉コレステロールとも呼ばれている。血液中のコレステロールに対してHDLコレステロールが占める割合が高い程、動脈硬化や心臓病になる危険性が低いとされている。

    術前 術後
    術前MRI 術後MRI
    術前MRI 術後MRI
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